【開催レポ】土も川も私も発酵!名古屋国際会議場で初の発酵フェスに1,500人来場

2018年7月16日(月・祝)。最高気温38度となった「海の日」の名古屋でアツいフェスが開催されました。 

             

会場となったのは名古屋国際会議場(熱田区)のオアシス広場。ここは2010年に、第10回生物多様性条約締約国会議(COP10)が開催され、世界中の要員たちが地球環境について議論を交わした場所でもあります。

そんな場所で、「土も川も私たちの腸内も、“発酵”を取り入れればみんなhappyになる!地球の発酵と愛知の発酵食品をつなげよう!」と、〇〇まるごと発酵フェスが開催されました(主催:〇〇まるごと発酵フェス実行委員会)。このような形でオアシス広場が市民に開放されたのは初めて。 初開催であり、猛暑にもかかわらず、1500名以上が来場(主催者発表)。発酵への関心の高さがうかがえる。

〇〇まるごと発酵フェス公式サイト 今回、このフェスにはなんと!「暮らしの発酵通信」7号(愛知県版)での取材先が全員集合!! まずは特集のまるや八丁味噌さん。暑い夏を豆味噌パワーで乗り切ろう!

発酵人のほうろく屋杉崎さんは、ほうろく菜種油で甘辛くカリッと揚げた手羽先を。

醸しの場の古澤さんは、発酵ベジ丼2種。味噌玉づくりも大好評!ベジ丼目的にフェスに来られた方もいらっしゃいました。

EMのある暮らしの成田さんは実行委員ブースでお手伝い。(写真には写っていませんが…)

ステージでは、和太鼓、合唱、ブラスバンド、ロックバンド、マジック、キッズダンスなどが会場を盛り上げていました。

「食と土の発酵」エリアには、名古屋のクラフトビールや自然派ワイン、愛知の醸造調味料や発酵土壌で育った野菜などが立ち並び、ビール片手にほうろく油の手羽先揚げをつまむ方も。

同じく揚げ物で出店していたアースデイいわき実行委員会さんの品目はメヒカリという小魚の唐揚げ。実はメヒカリは福島県いわき市の「市の魚」ですが、漁獲高の減少と3.11の放射能汚染により、手に入らなくなっていたそう。

愛知県蒲郡市でもメヒカリは主力な魚のひとつで、過去にアースデイいわきさんたちが別のイベントで出店された際に仕入れていたのが蒲郡産のメヒカリ。そして、メヒカリの出荷を愛知県から行っていた方が、当イベントの実行委員の一人だったという。発酵とは直接関係がないけれど、こうした人と人とのつながり、愛知と福島のつながりが再発見できることも、広義の「発酵」かな♪

  「こだわりお菓子とドリンク」エリアでは無農薬栽培コーヒーや無添加お菓子、ベジバーガーなど、お土産にも嬉しいものがたくさん。

「川の発酵」エリアでは、川底のヘドロを発酵の力で分解してくれるEM団子づくりやEM活性液づくりを無料で体験!堀川が流れ出る三河湾や伊勢湾の生き物を展示した「世界一小さな水族館」で、生き物や水環境の大切さを学ぶ子どもたちの姿も。

堀川の今と昔を展示したパネルには、江戸時代に堀川の掃除をしていた人夫に賃金を支払った領収書や、東海道の歴史的資料、会場が貯木場だったころの航空写真など、貴重な資料が並び、歴史ボランティアスタッフの方から解説もしていただけました。

「地域を醸す」エリアはインディアンのお守り・ドリームキャッチャーづくりワークショップや間伐材を活用した割り箸、害獣とされ殺された動物を活かしたペット用おやつ、ミツバチの大切さをわかりやすく伝える紙芝居など地域のため、地球のために活動されている方々との交流が生まれ、こちらも“発酵”中。

「ワタシを醸す」エリアでは、かわいいハーブボールづくりとそれを使ったセルフケアが学べるワークショップ、体と心をケアするブースの出店がありました。猛暑のため、青空ヨガは中止に。確かに、危ない。。 16時からのフィナーレに向かいながら、気温も会場のボルテージも上がりっぱなし!その場限りのリズムをみんなで奏でるドラムサークルでは、EM団子で堀川がキレイになるように願いを込めて・・・。

EMの開発者・比嘉先生の挨拶が終わったら、いよいよみんなでHORIKAWA ACTION!腸内細菌が喜ぶごはんで私を醸したら、川をみんなで発酵させよう!!

比嘉先生の号令と共に、5000個のEM団子を堀川へ投入!EM団子の投入の様子は、「祈り」「蘇生」「リーディング」などを手掛けた映画監督の白鳥哲さんの撮影も!もしかしたら、次回作に映っちゃうかも?!

みんなで投入した後には白鳥監督からの、これまたアツいメッセージ。「この愛知から、世界中に地球の蘇生を発信しているみなさんに感謝しています!」と。体も心もアツくなっている時に、魂からアツくなってしまいました。

  発酵目線で見ると、土も川も人もシンプルな仕組みでできている。微生物と仲良くする暮らし方をしていれば、私も元気に、地球もhappyになる。 まさに、暮らしの発酵!! そんなことを多くの方が感じたはず。   愛知は日本のど真ん中。 お腹から世界を醸そう!


取材:2018年7月

この記事を書いた人

里菌 かこ
「暮らしの発酵通信」ライター/発酵ライフアドバイザーPRO.

微生物関連会社に10年務め、農業・健康・環境などあらゆる分野での微生物の可能性について取材し、業界紙に掲載。発酵ライフアドバイザーPRO.の資格を取得し、発酵食品についても広く知識を深める。ライティングだけではなく、ワークショップ講師やイベント企画も務める文武両道の発酵ライター。

関連記事